集合時間の一足早く会場に着くと、薄暗いながらも、波チェックができた。
インサイド寄りしか見えないけど、時折真っ白になるほど荒れた様子だ。
しかし、夜が明けると、沖のきれいなブレイクが見えた。そしてさらには無風コンディションが、インサイドのジャンクを帳消しにした。
昨日まで嵐の大荒れの天気だったのに、雨はやみ、風が止まった海を目の前に、やらないという選択肢は無かった。
天気の神様に感謝した。
大会のONを心に決めたとき、しゅうくん達がやってきた。
そして、次々に人が集まった。
みんな笑顔だった。
スタートだ。
篤史が、「カネでは買えないよね。」って言ったけど、そんな軽くて重い言葉は無いと思った。
いくら積まれたって、この仲間とサーフィン大会ができるということを失うのは嫌だ。
いくら財産を失っても、この仲間との財産が欲しい。どうしても。
みんなで青森でサーフィン始めたとき、一生みんなでサーフィンしたいなってお互いが思ってた。
僕はサーフィンで生きていくってそのとき心に決めてたのかもしれない。
僕とみんなの小さな夢。幕開け。
第一回獣医師オープン2013 Presented by Three Blasta Surfboards。
みんなは仕事すごくがんばってる。一人前の獣医師どころか、すでに一流のやつらばっかり。
みんなに恥ずかしい姿は見せられない。
「仕事で一流」はぼくらの中では最低条件。それはみんな知ってる。
絶対やってやる。
集まってくれた人たちへ、
本当にありがとう。
選手の人も付き添いの人も手伝ってくれた人も。みんなの姿見て、かっこよすぎて鳥肌立った。
自分もこんな風に生きられるだろうか。