通常、複数本サーフボードを持つ場合、良い波用、普通用、小波用、クラシック、などの選択肢がありますが。
一般的に多いのが2本〜3本でしょうか。2本の方は多いですよね。
全国的なオーダー事例を見ていても、パフォーマンス系のオールラウンドと小波用の2本を持つという方が多いように思います。
そして、それら2つの使用する波のコンディションがなるべく重ならないようにしている方が多いです。
2本しかないのに、重なるのはもったいないからです。僕も賛成です。
重なるっていうのはどういうことかっていえば、
例えば、片方のボードの最高に調子良い波が腰〜胸で、もう片方のボードの最高に調子良いボードが腹〜頭という場合です。
この場合、2つのボードは使用する波のコンディションがとても近く、使い分けがうまくできないということです。腰なら前者、頭なら後者、という選択は簡単なのに、胸ならどっちにしようかな〜という迷いが出るということです。
ですので、なるべく所有する2つのボードの特性を離します。
片方が膝〜腰に絶好調のボードで、もう片方のボードが腹〜頭半に絶好調というイメージだと完全に2本は離れます。
こうなるとどういう2本ですか?
一般的なオールラウンドのパフォーマンスボードと、小波特化の短くて幅広いボードです。
これが正解です。
しかし、僕がいつも気にしているプロのクイバーはどうなの?工場で働いているサーフボードをよく知る人達はどうなの?
という視点で見ますと違った角度で見えてきます。
こちらACSODのチームライダーTOBYの3本です。
- SPLINTA 5’9″ 18 7/8″ 2 3/8″ 27L
- MONSTER 5’8″ 19 1/8″ 2 7/16″ 28L
- GHOST 5’9″ 19″ 2 3/8″ 27L
サイズ調整こそあれ、TOBYはこれらでだいたいいきます。
良い波ばかり乗るというのを少しでも考慮したいのは山々ですが。
ただ、ダブル以下の波全てこの3本でいくというのは間違いなさそうです。
これまで僕が調べてきたサーフボードファクトリーの人たちはどういうボードの組み合わせなの?という答えも実はこちらに当てはまります。
何が言いたいかっていうと、上で示した重ならないように2本を持っているのではなく、十分重なる2本を持っているということ。
いや、十分重なる2本に見えるけど本質は全然重なってないということが本当の正解のようです。
この使い方が自分自身で納得するサーフィンができると彼らは考えているのです。
通常上画像のGHOSTとMOSNTERは上記で示した使い方が完全に重なる2本です。
しかし、TOBYはこれを明確に分けて乗ります。
なんでー。
結論ですが。
色々と調査したり考えてみたり、1000本以上ボードのチェックをしてきましたが、その中で感じるのは、やはり上級者というキーワードでした。
上級者はこういう持ち方をしている人が多いです。
膝波はこのボードの方が楽♪ という持ち方はしない人が多いです。もちろんリラックスサーフィンというのも彼らにはあって遊びボードはありますが。
サーフィンを本気でやっている場合、よっしと言って海に入っていく場合は、小波に楽なボードで小波に乗らない傾向があると分かりました。
スタンダードよりもほんのちょっと小波に楽で良いようです。
そこで。
レベルに応じた複数本のサーフボードの持ち方です。
- まだまだ練習過程のビギナーサーファーは、大きな差をつけて持った方が良いです。極端に言えばファンボードとショートボードみたいな。(今回はショートボーダー向けのお話です)
- プロに近いサーファーは、小さく差をつけて持ちます。オールランドとオールラウンド若干小波も可、みたいな2本です。
1と2の間にはたくさんのレベルのサーファーがいまして、それぞれに応じてボードの差をつけて複数本持つのはいかがでしょうか。
少しストイックにサーフィンしたい人へのお話でした。
大事な1ラウンド自分の納得するサーフィンをするために、あなたならどういう2本を持っておきますか?
参考