今年の各ブランドの動向を見てると、バリバリのショートボード専門のシェイパーが、ツインフィンやシングルフィンをラインナップに加える動きがすごく目立ってる。
アレックスやMHもやり始めてるし、他の大手ブランドでは、DHDなんかもツインでニューモデル出してたり、その他のブランドも同じ動き。
「きみは本当にサーフボードを選べるか」でも書かせてもらったように、とにかく乗り手の多様化は大きなテーマになっていると思う。
ショートボードに乗る人はショートボードしか乗らないという時代は古いのかな。
例えばジュリアンウィルソンは子供の頃からロング乗ってたということもあって、ロングはすごくうまいみたい。本人がロングのお陰でショートがうまくなったと実際にインタビューで答えてた。
そんな環境ではなくても、ショートのプロサーファーがロング下手だとは考えにくいし、シングルやツインだって絶対うまく乗ると思う。
ケリーがロング乗ったらダサいってことは絶対無いと思う。シングルやツインに乗らせたらめちゃくちゃスタイリッシュに乗ると思う。
だから、ショートはうまいけど、シングルやツインやミドルやロングは乗れない、というのはなんかサーファーとしてかっこ悪いなって思って。
もちろん多様化の中には、「ショートはうまいけど他は乗れないサーファー」という部類があってもいいし、それも認められる。
でも最近は自分も、サーファーとして色々なサーフボードで純粋に波乗りを楽しみたいという気持ちが強くなってきたな。コンペに出るわけでもないし。
ロングは全然うまく乗れないけど、自分のサーファーとしてのゴールには必要であることは間違いないって分かった。
結果として一番好きなショートも上達するんじゃないかなって。
4年前にシングルに出会わないで、今までずっとショートだけ乗ってきたらと思うとゾッとする。自分はサーフィンうまくないけど、もっともっと下手な今であったことは間違いない。
それよりももっともっと怖いのは、その世界を知らないままのサーファーだったら。
波乗りが大好きな一人のサーファーとして、あの感覚を知らないというのはサーファーとして薄すぎる。
自分はサーフボードを生業にしていくから、特にそういう気持ちが強いけど、でもやっぱり、色々なボードに乗って、サーファーとしての深みを持って欲しいっていうのはシェアしたい意見。
波乗り始めた頃は、クラシックやロングなんてなんでやるんだろ。って思ってたなぁ。